2017/07/25

ズィビレ・べルゲマンの東ドイツ 2/2



(承前)
ズィビレ・べルゲマンの仕事のなかで、とりわけ注目べきすべきなのは、移り変わっていく東ベルリンの姿を長年にわたって撮り続けたものだ。モノクロフィルムで撮影されたそれらの写真からは、寂しさの漂う旧東ドイツの風景から、上半身を切り取られたマルクスとエンゲルスの像まで、まるでドキュメント映画のような生々しさと既視感に満ちた世界が展開される。


その試みはモノクロ写真からカラーへと移り、ニューヨークから東京、パリ、サンパウロへと広がっていく。

彼女は1974年に初の個展を開催したあと、75年には写真の師で14歳年上のアルノ・フィッシャーと結婚する。そのころから、彼女の活動はさらに活発化する。75年から86年までベルリン・ミッテにあるマルクス・エンゲルス・フォーラム建設の写真記録を担当。その間、77年東ドイツ視覚芸術連盟のメンバーになっている。
1990年、べルゲマンは写真プロダクション「オストクロイツ」を共同で設立。94年からベルリン芸術アカデミーのメンバーになり、オストクロイツ写真造形学校で教壇に立った。2010年11月癌のために死去。

日本では2011年冬に栃木県立美術館で展覧会が開かれ、作品129点が展示された。なお会期中に東北大震災が起こり、展覧会は会期終了を待たずに幕を閉じた。 (了)


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