2017/06/25

ズィビレ・ベルゲマンの東ドイツ 1/2

Sibylle Bergemann


ズィビレ・ベルゲマンは第二次世界大戦さなかの1941年、ドイツの首都ベルリンに生まれた女性写真家だ。彼女の幼い記憶にあるのは戦後の荒廃した旧東ドイツの風景だった。1958年から60年まで商業教育を受け、その後は雑誌「ダス・マガツィーン(Das Magazin)」に秘書として勤務。やがて文化やアートに興味が沸いて、65年から67年までは編集部に所属したようだ。



この間、66年に写真家のアルノ・フィッシャー(Arno Fischer)のもとで写真を学び、67年にはフリーランスの写真家グループ「ディレクト(Direkt)」のメンバーとなった。73年以降はファッション雑誌「ズィビレ」や「ダス・マガツィーン」に写真が掲載されるようになり、衣装メイクに凝った耽美的で静寂にみちたファッション写真を撮った。

そのころの旧東ドイツにとって、写真は社会主義を視覚的にプロパガンダするための有効な手段だった。写真家たちもそれを充分に理解し、その規制と束縛のなかにあった。しかし、べルゲマンはそれらにいっさい関心を払わなかったという。
彼女はモデルを街に連れだし、ベルリンの風景のなかでモデルたちを撮影した。そのスタイルは社会主義というきわめて私権の限定された社会のなかでこれまでにない新しいファッション写真を生みだしていく。 (つづく)

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