2015/04/15

ジョー・ディールの断層地帯 : 上


ニュー・トポグラフィックスの写真家ジョー・ディール(Joe Deal,1947-2010
)が亡くなって5年ほどになる。癌による闘病生活が長かったが、62歳の死はまだ早いという印象だった。場所への関心が高まり、また新たな局面を迎えようとしているときだけに、あの一連の写真家たちの仕事にはいまも深い関心を寄せている。

1975年にジョージ・イーストマン・ハウス国際写真博物館で「ニュー・トポグラフィクス(新しい地勢学)」展が開催された。一連の写真家とはその出品者をさす。もちろんジョン・ディールはそのひとりだ。

ジョン・ディールは1947年カンザス州トペカに生まれた。カンザスシティー美術大学を卒業後、写真に転向。75年メキシコ大学で修士号取得している。この年に「ニュー・トポグラフィックス」展が開催され、作品を出展した。この展覧会は本ブログでもいく度かふれているが、副題を「人間が変えた風景の写真」とし、ルイス・ボルツやベッヒャーら10人の写真家たちが作品を寄せた。

少々余談になるが、ディールが生まれた街の名は、道路の舗装材に由来する。アスファルト混合物を作る際に用いられるもので、砂を8割以上含むものをトペカと呼ぶ。この舗装を最初に行ったのがこの街だった。
既存の風景概念をいったん放棄することで、あらたな風景写真をめざしたのがニュー・トポグラフィクスの写真家だけに、この土地の名前もまた多少は因縁めいて面白い。  (つづく)


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