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　ティム・ウォーカーの、ロマッティックな非日常世界を展開するファッション写真集。廉価で復刊。ため息つきながら、その世界に浸る。

　22歳、貨物船でアメリカへ。“スイスマン・イン・ニューヨーク”となったＲ.フランクは、中古フォードで全米を回り、人々の虚ろな心をフィルムに焼きつけた。

シリアス・カラーを切り拓いてきたウィリアム・エグルストンがこの10冊に詰め込まれた。ルイジアナから始まるアメリカの、感傷的な原風景を眺める。至福だ。

　あのマイケル・ケンナが日本の風景を撮った。静謐なモノクロームの世界がページを繰るごとに広がる。目を閉じてもその風景は消えはしない。

ジョエル・マイロウィッツの海辺の光景は、なぜかいつも心の奥を泡立たせる。水の色、空気の色が印象的なニューカラーの旗手。歴史的な写真集が35年ぶりに復刊だ。

1975年、ベトナム戦争が終結した年に、「ニュー・トポグラフィクス：人工的風景の写真」展が開催された。写真史上、今では重要な展覧会として位置づけられている。